
この記事では、大学院入試においてどのような情報が重要であるのかどうを紹介します。
はじめから読んで下さっている方へ
この記事は以下の位置づけです。
1. 志望研究科の決定
2. 志望研究室の決定
3. 募集人数、受験者数、合格者数などを知る
4. 受験科目、受験方式を知る
5. 大学院入試説明会へ
6. 研究室訪問
7. 志望する研究室の受験を許可してもらう
8. 現在所属する研究室の先生への報告
9. 願書出願
10. 受験
入試準備編をはじめから読む方はこちら⇩
東大の院試情報を分析する
志望研究科、志望研究室が決まれば早速情報収集を始めなければなりません。
自分の受験年度の募集要項が出ていない場合は過去のものでも全然かまわないので、その研究科の募集人数、受験者数、合格者数を具体的に調べます。
これらの情報は自分が志望する研究科のホームページや、大学のホームページに記載されています。
まず、大学ホームページに公開されている過去の募集要項から、募集人数を確認します。
これにより、大学側が何人くらいとるつもりがあるのかがわかります。
次に、過去の入試結果から受験者数と合格者数を調べます。これらの情報によって、おおよその倍率が計算できます。
しかしながら、これだけでは不十分な点があります。
それは、
「東京大学大学院を受験するのは、外部生だけではない」
ということです。
東京大学の学部に所属している東大生も当たり前ですが、外部生と同様に大学院入試を受験します。
明らかなことですが、内部進学する東大生は非常に優秀です。
日本のトップ大学の学生で、幼いころから努力に努力を重ねた秀才、短時間で物事をきっちり理解できる天才たちがうようよいるわけです。
外部から東大の院に合格するためにはこのような人たちと同じ土俵で戦わなければならないのです。
自分に余程の自信がない限り
「そんなの勝ち目がないじゃないか」
と思ってしまう人が大半でしょう。
しかし、それは大学院入試の受け入れ定員が学部生の人数程度しかない場合の話です。
実際のところ、ほとんどの研究科での定員は内部生の人数よりも多く設定されています。
つまり、内部から受験する東大生に学力で負けていても、外部から受験する人たちの中で上位にいれば受験に合格できるということです。
つまり、自分が志望する大学院の難易度や倍率を考えるときには必ず内部の受験者が全員合格するということを見越して計算しなければなりません。
例えば、定員80人の専攻で受験者数が130人いたとします。単純倍率は1.6倍程度になります。
しかし、受験者数の中には内部の東大生が含まれています。
仮にその人数が40人だとし、その人たちが全員合格すると仮定すると,定員40人の枠を90人が取り合うことになります。
このときの倍率は2.25倍となります。
(この例は今年度の理学系研究科生物科学専攻のおおよそのデーターです。)
このように、内部進学者の人数を知っておくことは受験の難易度や倍率を正確に知るために非常に重要になってきます。
内部進学者の人数は東大のホームページで公開されているのを見たことがありますし、非公開になっていても大学院入試説明会で必ず説明があります。
これらの情報を予め手に入れていることが、受験の対策をたてる上で非常に大切です。必ずおさえておきましょう。
この続き、
5. 大学院入試説明会へ
6. 研究室訪問
については、以下の記事でご覧ください⇩