
この記事では、
東京大学大学院入試の専門科目-生物学の勉強法
を公開します。
私が受験しました研究科は、理学系研究科生物科学専攻と新領域創成科学研究科メディカル情報生命専攻です。
なので、ここではこの二つの研究科の受験勉強に利用した教科書や参考書、さらにその利用法を紹介していきます。
また、すべての科目に共通するような効率の良い勉強法なども織り交ぜながら書いていますので、
「自分の専門科目と違うから関係ないわ」
と思っている方にも有益な情報が含まれているに違いありませんので、ぜひご覧ください。
新領域創成科学研究科の受験対策はこちら
●理学系研究科生物科学専攻の受験対策
まず考えるべき問題の一つとして、どの教科書をメインに使用するのかですね。
生物系の大学院入試の勉強によくおすすめされている教科書は主に二つあります。
専門の方はご存知だと思いますが、
「Essential 細胞生物学」(邦訳)
“Essential Cell Biology”(英語版)
(以下、Essential)
「THE CELL 細胞の分子生物学」(邦訳)
“Molecular Biology of the Cell”(英語版)
(以下、The Cell)
実はこの二つの教科書、兄弟のようなもので、
EssentialはThe Cellのエッセンスな部分だけを抽出して作られた教科書なのです。使われている図や表もEssentialではThe Cellで使われているものを簡略化して使われています。
では、
「東京大学大学院の入試ではどちらの教科書のレベルまで求められるのか?」
が最大の疑問になりますよね。
それはずばり、、、
“The Cell”
のレベルまで必要になります。
このあたりの意見は受験する大学院によって異なってきます。京都大学や大阪大学ではEssentialが大学院入試の教科書として指定されている研究科もあり、Essentialの内容で対応できるかもしれません。
しかし、東京大学の場合は、正直言ってEssentialでは全く足りません。ほんとに全然足りません。Essentialの内容をすべて覚えたとしても東大の院試には太刀打ちできません。
なので、東大合格を目指す人は必ずCellの内容を理解できるようにしておきましょう。
しかし、
Cellの内容は勉強のやり始めに見てしまうとなかなかにヘビーに思えてしまいます。
まずは重量感。半端ない重さです。かばんにいれると、壊れてしまいそうな破壊力です。
簡単に表現するとびびってしまう人が多いと思うんです。
なので、ここではおすすめの取り組み方を紹介します。
まず、第一歩としてEssentialを一度すべて読むということです。
「Essentialでは足りへんって言ったやんかーい!」
その通りです。
Essentialのみの勉強で東大の入試に挑むのは無謀であります。
しかし、ものは使いようです。Essentialは生物学の初学者用に作られている教科書でありますので、非常に読みやすいんですよね。
そして、何より重要な部分がわかります。この教科書を一通り読み切ると、生物学という広大な学問に入試というフィルターをかけたときの濃淡が頭の中にできあがります。
この濃淡というのは、すべての勉強、学習の効率の上昇に非常に重要になってきます。いきなりThe Cellを読んでも情報が多すぎて整理できなかった人も、Essentialに立ち返った後、The Cellに戻ると必ず理解できます。
なので、院試対策としてはEssentialを一読してみてください。
その後の対策としては、The Cellを読み進めます。
最終的にはすべての内容を理解できるようになるべきなのですが、この膨大な教科書をどのように勉強する方法が効率が良いのか、どうすれば理解し、覚えきることができるのか、次の記事で具体的に公開します。